秘密のMelo♪y⑤*NY編*
――洋平サイド――
―ゴンッガンッ
「…ふー…」
あ、危なかった…。
てかもう痛かった…。
あざが! あざができたようもう…。
歳とってからする怪我ってのは、痕に残るんだよなぁ…。
私のこの美しいボディにそんなものあっていいもんだろうか!?
「美しいボディだって」
「本気で言ってはるんやろか」
「だとしたら相当…イタいね」
「…君達、僕人生の先輩だよ? いいのかなそんなこと言っても」
「何をそんなに動揺してたんです?」
僕の言うことをスルーして聞いてくるのは蓮二くん。
彼って……クールだよね。
「うん…まあ……」
私だって信じたくはない。
だが……。
「彼の……楓くんのものと思われる血痕のついた彼の衣服の切れ端があってね。そのDNAと……“一つ”の遺体のDNAが一致した。やはり…」
「間違いないって…言うんですか…?」
『そ……それがカエデの血かどうかなんて…!』
「いや、恐らく間違いはない」
ウィーンでの真裕の友達…確かハディといったか。
彼女が言うことも最もだが。
「…その切れ端が見つかった場所が問題なんだ」