秘密のMelo♪y⑤*NY編*
―――……
「花梨…飲みな」
「…いらない」
「ダメだ。冬といっても脱水は起こすぞ」
「いらないったら!」
―カラン…カラカラカラ…
「! ……あ…。ご、めん…」
「……ほら」
「…うん。ありがとう…」
翌日も、俺達は最悪だった。
花梨は飲まず食わずで今にも倒れそうな顔をしているし、気丈に振る舞う蓮二も顔色がよくない。
いつもはうるさい修平も黙りっぱなしだし、メイリーは泣きっぱなし。
ハディは憔悴しきっているし、リジュもアッシュも黙り込んでいる。
せっかく真裕が無事だというのに、嬉しさも半減だった。
「…君達、本当に休みなさい」
病室から出てきた真裕の父はまた言うが。とてもじゃないが休んでなどいられない。
眠る気など起こらないし、食欲もまったくわかない。
ため息が出るばかりで、気力がほとんどなかった。
「真緒パパ……先生になに言われたの?」
「え?」
「なにか…悪いこと…?」
花梨が不安げに問う。
そういえば昨日、散々動揺した後呼び出されていたっけか。
「…まあ、よくはないことだよ…」