秘密のMelo♪y⑤*NY編*
『え?』
と、そのとき、ニュースを読んでいたアナウンサーが何かを聞いたのか驚いた声を上げる。
そして慌てて…。
『と、突然ですが、たった今入ったニュースです! この爆破事件の犯人がなんと逮捕されたとのこと!』
『!?』
『!!』
『…!?』
『なっ…!』
逮捕……だと…!
『犯人の詳しい情報は入っていませんが、爆発事件の前科がある男だということです。詳細は追ってお知らせしたいと思います』
爆破の前科…。
そんなイカれた野郎に、真裕は楓を奪われたってのか!
そんなイカれた野郎のせいで…! 楓は真裕を泣かせるってェのか…!?
『冗談じゃねェぞ!!』
―ガンッ!
『っ…シュン…!』
ふざけんなよ…。
あいつらがなにしたってんだ、ええ?
不器用で…純粋で、中学生の恋愛みたいで。
だけど…本物だった。
揺らぐことのない絆というやつだった。
こんなことで…こんなことでなんで壊されなきゃならねェ?
『くそが!』
再びガンッと椅子を蹴りつけ、やり場のない怒りを抱きしめた。
ずっと溜まっていたなにかが…これをキッカケに爆発したかのように。