秘密のMelo♪y⑤*NY編*

なんの!

私は愛する娘のためならば、都市一つ…いや、国一つつぶしてみせる!


「なんのために」


…!



『なんのために。…相変わらずわけ分かんねぇ人っすね』



「……」


「…まおパパ?」


「あ…うん」


…ズバッと突っ込んできたシュンくんと、楓くんが被って見えた。

彼もそうやって…冷静に一言で突っ込んできたっけ。



『君だって、その力さえあればやるだろう! 真裕のために❤』

『……やらねーそんな意味分かんねぇこと』

『なにをっ。では真裕を愛していないと!?』

『なんでそんな話に…』

『え!? かっくんまおが嫌いなの!?』

『だから…』

『わーんっ! 父様ふられたあ~!』

『…ハア……』



「……」


……なぜ、こんなことになってしまったのだろう。

あの日々はもう、帰ってこないのか。

あの笑顔を見ることは……もう、ないのだろうか。


人は、無力だ。

いざという時に限ってなにもできない。


誰が、あの子を助けられるのだろうか―…。


< 75 / 271 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop