鏡の向こう


『ん。
ごめんね。』

“ぃや、こっちこそごめん。
実有が突然押しかけてきて。”



…実有さん。は、
拓海くんのなんなんだろう。



拓海くんに呼び捨てされる程の仲なんだよね。





…って私、
何考えちゃってんの?

一瞬、

“実有さんなんかいなくなっちゃえ。”

って思った。



…やだ。

私、醜い。


こんなの、
重すぎる……。


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