桃染蝶
「サオリのやつ、喜ぶぜ」

「ショウ、なんか、おまえ
 幸せそうだな?」

「まあな

 アニキもどうよ、結婚?」

過去を思い出し

曇る、一夜の表情

「アニキ

 ごめん・・・」

「何が?」

「メイちゃんのこと
 思い出したよな?」
 
「・・・
 
 あいつは、俺なんかと
 結婚しなくて正解だ

 俺は、結婚には向かない
 人間・・・

 女癖は、そうそう直らない
 
 これは、もう病気だな」

そう言って、一夜は微笑む。

その悲しい微笑みに、正二
の胸は痛むのだった。
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