藤井先輩と私。
  

「「ごちそうさまでした」」

お弁当をカバンにしまうと、私は改めてユカに向き直し聞いてみた。


「どうして好きになったの?」

ユカはためらいがちに答える。



「……一生懸命がんばってるじゃない?毎日…」



それからユカは小西くんの好きなところをずっと語ってくれました。




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「でね!毎日花壇の花に水あげてるの!あとあと、笑った顔がね「ちょーっとストーップ!!」


あまりのマシンガントークに、私はストップをかけました。

最初は、恥ずかしそうだったのに、カミングアウトしてスッキリしたのか、饒舌に小西くんのことを話しているユカ。


こんなに生き生きしているユカ初めて見たかも。


「もうチャイム鳴るね。教室もどろっか?」

「うん」


教室に戻る途中、私はもう一つユカに聞いてみた。



「ユカはいつ、小西くんのことが好きだってきづいたの?」


前を歩くユカは、フッと立ち止まり、優しい笑顔で振り返った。




 

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