藤井先輩と私。
 

やっと校舎を抜けて、白いベンチがある校舎裏にきた。


先輩はまだ来てない。


よかった。



私が先だったみたい。




ゆっくりと、白いベンチに近づいていく。



「ふぅー」


私は大きく深呼吸をした。



座って待っていよう。




腰かけると、やっぱり座り心地が最高で、顔が自然と笑顔になる。






ミシミシ…









「なんか変な音する…」



聞き間違いかな。

風邪の音かも。








ミシミシ…




気のせいじゃな…






バキバキバキーーーッ!




私の視界がぐるんと回った。



え?

なに?



私いつの間に寝転んだの?

顔の両サイドに雑草が見える。



パニックになりながらも、一生懸命立ちあがると、もっとパニックなるような現実に直面した。






ベンチ真っ二つですやん。




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