藤井先輩と私。
   





「卒業…したんだな、俺達」


「うん」



「さびしい?」


「さびしいけど、高校に行く楽しみの方が大きいかな!」


陽依は相変わらずの、陽だまりのような笑顔を梶瀬に向けた。



「俺はさびしい」



梶瀬はすねるように、机の上に座る。


「もう4月から別々の高校…俺、絶対浮気しないから」


真剣な顔を陽依に向けると、


「うん、梶瀬くんて浮気とかしなさそうだよね」

と、なんとなく違和感のある答えが陽依の口からでた。


陽依って国語得意じゃなかったっけ?



「俺、離れてても陽依に会いに行くよ!」

「うん!私たちずっと友達だよ!私だけじゃなく、ユカにも会いに来てね!」








あれ?



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