藤井先輩と私。
今また変な単語が。
窓からばれないように、中を覗き込むと、茫然と立っている梶瀬が見えた。
「と……ともだちなんだ。俺ら?」
真っ白になっている梶瀬から、絞り出すように声が聞こえた。
「友達だよ!だってクラスメイトだよ!なに言ってんの!」
無邪気にキャハハと笑う陽依。
ちょっと、これには私も梶瀬がわいそうに思えた。
なんで私は忘れていたんだろう。
陽依の超鈍感ぶりを。
「俺、付き合ってって言ったよね?冬休み前」
「うん、言ってたね」
「俺、橋宮は『いいよ』って言ってくれた記憶があるんだけど」
「言ったよ?でも結局あの日は、家に送ってもらっただけで、梶瀬くんのご用事に付き合えなかったよね」
付き合うって…つきあうって……
そっちぃ!?