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夏休みに入った。



私は一歩も外に出ない。



有加たちに誘われたけど断った。



監視がいる以上、下手に行動できない。



有加たちが晃平を呼んだらそこまでだから…。



家にも来ないようにみんなに言った。



こんなに面白くない夏休みは初めてだ。




私の気力は日に日に落ちていった。



「晃平‥。」



ベッドを背もたれに床に座る。


そして天井を仰いで呟く。



出てくるのは晃平の名前だけ。



勝手に溢れる涙。




どうしてこうなっちゃったんだろ…。



そのとき携帯が鳴った。



私は携帯を開き、画面を見つめた。






着信:晃平




私は電話に出たいよ。



出たいけど‥出れないの…。
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