風神Ⅱ
やはりこの男が黒沼だったか。
痛むお腹とは裏腹に頭では冷静にそんなことを考えている。
「俺に指図するきか。」
低く唸るような声が向けられた先はあたしではない。
「風神の前に出すときに傷があったら奴等の闘争心を煽るだけだ!!」
修人は黒沼を落ち着けようと肩に手を置いた。
ガッ!!
次に耳に届いたのはそんな音だった。
さっきまで黒沼の横にいたはずの修人がいない。
あたしと同じように殴られ壁に叩きつけられていた。
修人の口から血が流れる。