流れ星を探して
「……」
蘭は黙って聞いていた。
遅く帰ってくるのは、言うまでもなく蘭のせいだった。
今は日が1番長く、夜7時を過ぎてもずいぶん明るい。
つい夕暮れが迫るまで話していて、帰りが8時近くになることもある。
1度帰宅して外出するのではなく、朝登校してから夜8時まで帰らない日が毎日続けば、確かに親は心配するのかもしれない。
ピーターのお父さんが、そんなふうに心配していたとは……。
ピーターも何も言わなかったので、蘭はまったく知らなかった。
そうか……。
私には何も言わなかったけど、お母さんも心配していたのかもしれない。
蘭はそう思った。
「もう、会わないで」
と、香織は言った。
「え?」
「あなたたちが会っているのは知っているわ。でも、付き合っているわけじゃないでしょう?」
「そんなこと……」
蘭は口ごもった。
付き合おうと言われたわけではない。
約束もしない。
でも……。
お互いが好きだと思っている。
蘭はそう信じていた。
いや、信じたかった。
蘭は黙って聞いていた。
遅く帰ってくるのは、言うまでもなく蘭のせいだった。
今は日が1番長く、夜7時を過ぎてもずいぶん明るい。
つい夕暮れが迫るまで話していて、帰りが8時近くになることもある。
1度帰宅して外出するのではなく、朝登校してから夜8時まで帰らない日が毎日続けば、確かに親は心配するのかもしれない。
ピーターのお父さんが、そんなふうに心配していたとは……。
ピーターも何も言わなかったので、蘭はまったく知らなかった。
そうか……。
私には何も言わなかったけど、お母さんも心配していたのかもしれない。
蘭はそう思った。
「もう、会わないで」
と、香織は言った。
「え?」
「あなたたちが会っているのは知っているわ。でも、付き合っているわけじゃないでしょう?」
「そんなこと……」
蘭は口ごもった。
付き合おうと言われたわけではない。
約束もしない。
でも……。
お互いが好きだと思っている。
蘭はそう信じていた。
いや、信じたかった。