龍とわたしと裏庭で②【夏休み編】
「司に用事があって来たんだ」

圭吾さんはわたしの手の平を撫でながら言った。

「少し待っていてくれる? 一緒に帰ろう」


「じゃ、ここで待ってる」


ああもう! 動揺して小さな声しか出ない


「いい子だ」


優しく抱きよせられて、頭のてっぺんにキスされた。


「ここは見物人が多いみたいだね」


圭吾さんが笑いを含んだ声で言う。


げっ! みんな見てる?


「少なくとも志鶴に手を出すなって警告にはなるね」


圭吾さん、わ……わざとなの?


恥ずかしすぎる

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