龍とわたしと裏庭で②【夏休み編】

圭吾さんを待ちながら、夏休みの宿題を教室でしていた。


いつもの夏休みをふと思い出す。


朝早く起きて

朝ごはん作って

親父を仕事に送り出して

掃除と洗濯をすませて

夕方まで図書館にいた


家にいるとお隣のおばさんが何かと気を配ってくれるのが嫌だった。

恩知らずみたいだけど、誰にも迷惑をかけたくなかった。


今は圭吾さんが当たり前のように毎日わたしの世話を焼く。

それが気にならないのはなぜだろう?


両手を投げ出して机の上に突っ伏した。

ノートが頬にあたる。


「なっちゃん、どうしてるかなぁ」


隣の家の夏実ちゃんは同い年で、中学までは一番の仲良しだった。


高校生になって学校が別になって

なんとなく前のようには何でも話せなくなって

ついにはわたしが引っ越す事になってしまって

もう四ヵ月も連絡してない

怒ってるかな

それとも

わたしのことは忘れちゃったかな


家に帰りたい


時々さみしかったけど

親父との暮らしは幸せだった
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