龍とわたしと裏庭で②【夏休み編】
なんだか気持ちが沈んで、一人で裏庭に出た。

龍たちが寄って来る。

わたしが闘龍用に訓練している白龍が肩の上に乗った。

「ユキ、梓さんって最低なのよ」

龍に愚痴ってみた。

「意地悪なの。お前をけしかけてやりたいくらい」

龍たちを引き連れて岩山から滝が流れ込む池の側まで行った。

水はきれいだし冷たそうだ。

わたしはその場に座ってサンダルを脱ぎ、足を水の中に入れた。


気持いい


ユキが肩から降りて辺りをウロウロと歩く。

「今日は暑いから訓練は無しよ」

わたしがそう言うと、ユキは仲間たちの方へ飛んで行った。


しばらくそのまま水を蹴っていると、頭上から影がさした。

顔を上げると、圭吾さんが後ろに立ってわたしを見下ろしていた。
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