霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
お互い睨み合う。
いきなり、雰囲気はピリピリと緊張へと一転した。
どちらも何も言わず、ただその時間だけが過ぎて行く。
すると……
「去れ」
「へ?」
そう言われたオッサンは、思わず拍子抜けの声を出した。
「去れ。この件に関わるな」
女の声……?
コイツも黄鬼と同じく女性か?
しかし、これは……
そんな事よりと、眠り猫は前に出る。
「そう言うワケにはいかないニャ。家康様の魂返してもらうぞ! さあ、黒ガラスの元に案内するニャ!」
すると、威嚇する眠り猫よりオッサンの手にしている地図をチラ見した。
「……どうやら場所が分かったみたいだね。それにその子」
そう言って、今度は礼子をジッと見る。
「何故その子が居るのか分からないが、もう四獣霊は帰った……アンタらも、もう手を引きな」
礼子を知ってる?
「この子を知るなんて、何者ですかアナタ!」
「……」
すると、青鬼は面に手を掛けた。
そして……
それをゆっくり……外すと……
!!
な……
何で……?