永遠の華〜last eternal〜


「ゆかり、きっと友達とお祭りに行ってるんだよ。
人混みだと電話にも気づけないからなー。
でも、もう終わる頃だし待ってみる?」





悟の言葉に、俺は黙ってタバコに火をつける。

車に寄りかかって、ただ夜空を見上げた。



……花火か。




懐かしい事を思い出した。

久々にあいつの顔が浮かんで、思わず顔をしかめる。


確かあの時も、こんな暑い夏だったな。




フー、と吐いた煙が夜空に消えていく。




……いまさら、何で思い出したんだ俺は。





「あ、ゆかりだ」


「……あ?」




そう言って悟が視線を向ける先を見た。


薄暗い夜道に、所々を照らす外灯。


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