それでも君が。
藤堂君が、先輩の手を払いのけた。
目の前の事実に、目をひんむきそうだ。
火に油どころじゃない……!
とっさにそう思った。
だから、藤堂君の身体を押してどかそうとした。
のに、彼は急にスッと立ち上がった。
そして、先輩達に身体を向ける。
「つかよ。あんまこういうことやんの、良くないぜ」
「なっ……藤堂君! そんな奴の味方するの!? そいつ、最低なんだから!」
「どう最低なんだよ」
「どうって……!」
「あんたらが好きな奴とこいつが付き合ってることか」
「………」
3人は申し合わせたように俯き、押し黙った。
もはや私の脳内はパニック状態だ。
何とか止めなきゃと思うけど、なかなかさっきの攻撃がきいたらしい。
足が痛くて、“よいしょ”とでも言わなきゃ動けそうにない。