それでも君が。
蒼君は怪訝そうな顔をしたまま、その刑事さん達に近付いた。
すると、さっきから口を開いていた刑事さんが、「キミは……」と呟いた。
──蒼君を知ってるのかな……?
でも蒼君は何の反応も示さず、その刑事さん達を押しのけるようにして玄関の前に立った。
背が高いからか、格闘なんかには長けているだろう刑事さん達より、何故か強そうに見える。
「羽月。中入ってろ」
「え……? 蒼君は?」
「俺はちょっとこの刑事さん達に話があるから」
「私もここにいる」
「ダメだ。いいから入ってろ」
私の肩をグイッと押し、無理矢理ドアを閉めた蒼君。
ザッザッ……という複数の足音がする。
私が聞き耳を立てても聞こえない位置に移動しているのだろう。
──何を話しているんだろう。
気になる……。
出来るだけ聞き耳を立てようと、ドアに耳をつけてみるけど、全く聞こえない。
そのままの状態で、3分くらい経っただろうか。
また足音がしたから、私はドアから離れた。