それでも君が。
言われた通り、すぐに熱を計った。
38度もある。
普段あまり熱を出さない方だから、この数字にはビックリした。
「寝ろ」
パジャマを着るように言われたからすぐに着用した私を待っていたのは、布団を持ち上げる蒼君だった。
私の部屋。
蒼君は、どこに何があるのか全て把握している程、この部屋には慣れている。
私は大人しくベッドに横になった。
すかさず、掛け布団が降ってくる。
「寒いだろ。こっちも掛けるぞ」
隅に畳んである、夏用の薄い掛け布団も、バサリと掛けられた。
「蒼君、暑いでしょ。クーラーつけていいよ」
「何言ってんだよ病人が。大丈夫だから早く寝ろ」
机の上に、鞄から出した参考書やノートを置いている蒼君の横顔を見つめる。
──熱があるからなのか……
何だかものすごく切なくて、でも叫び出したいくらい愛しさが込み上げてきて……。
これ以上ないくらい、傍にいてほしい。
でも、そんなことは言えない。
迷惑になっちゃ、嫌だし。
私は静かに目を閉じ、真っ暗な意識の中、眠るように自分に暗示をかけた。
もっとも、そんなことしなくても、すぐに眠気が顔を出した。