それでも君が。
蒼君の腕に、青い血管が浮かんでいるのがハッキリと見てとれた。
──力を入れてる……!?
「勝手なんだよ!」
止めに入る前に、藤堂君の怒声が飛んだ。
その勢いのせいで……とは言わないけれど、私はすぐ後ろにあった窓に背中を当てた。
──当たった
という方が正しいかもしれない。
ドンッという音の後、更に、窓ガラスが揺れるガシャッという音したからだ。
その音に気付いた蒼君は、眉を寄せて私を見た。
ただ眉を寄せたんじゃない。
心配そうに……だ。
「羽月!」
そして、私の名を呼んだ。
すると、また間髪入れずに藤堂君。
「だから、そういうのが勝手だっつってんだよ。突き放すなら突き放せ。好きだと思ってんなら、もっと大事にしてやれよ!」