それでも君が。
こんなに可愛い澪ちゃんを、晴君はいつから愛しく思っていたんだろう。
「さっきも……2人があまりにもただならぬ雰囲気だったから……ビックリしちゃってさ」
「……澪ちゃん」
「本当にごめん。嫌な態度取って……」
私の目を見てそう謝った澪ちゃんに、私は首を横に振って見せた。
「人間らしくていいじゃん」
私がそう言うと、澪ちゃんは微かに首を傾げた。
「何ていうか……心の奥にためこまれて、それがわだかまりになるくらいなら、きちんと態度に出してほしいかなって」
「……羽月」
「初めてのプチケンカ記念日だね」
笑いながらそう言うと、澪ちゃんはお弁当を巾着の上に乗せ、横から私に抱きついてきた。
フワリと香るのは、桃の香りがベースの、澪ちゃんらしいコロンのもの。
「澪ちゃん、恥ずかしいよぉ」
そう言っても、澪ちゃんは何も言わず、身動きもしない。