それでも君が。
いつも誰もいない、3階のあまり使われてない暗いフロアの階段に腰掛け、お弁当を広げる。
「……さっきはごめんね、羽月」
「ふぇ?」
卵焼きを頬張ったばかりだった私は、間抜けな声で聞き返した。
澪ちゃんはお弁当を見つめたままで 唇を結んでいる。
「……澪ちゃん?」
「本当のこと言うとさ。私……羽月に嫉妬してたりしてた」
「……嫉妬?」
小さくコクンと頷き、フォークでウインナーを刺しながら、澪ちゃんは続けた。
「嫉妬っていうか……羨ましいなって」
「………」
「いつも、蒼先輩と晴斗先輩と一緒にいられて……て、いうか……晴斗先輩と、か……」
へへ……と照れたように笑い、ごまかすようにウインナーを口に運ぶ澪ちゃん。
晴君のことが好きなんだなぁって、ただそう思った。