それでも君が。
「あれー? 羽月ー今日も彼氏待ちー?」
昇降口でこうして待っていると、何故かゆりちゃんとよく会う。
私は口角を上げ、「うん」と言った。
「あれー? またちょっと顔色悪いじゃん」
ゆりちゃんは私の顔をマジマジと見ながら、そう言った。
「え? そうかなぁ……なんか、ゆりちゃんって敏感だね」
フフッと笑いながらそう言うと、ゆりちゃんも
「そう?」
と言いながら笑い、その後、何かを思い出したように真顔に戻った。
「そう言えばさ、羽月」
「ん?」
ゆりちゃんは、さっきより更に私にグッと顔を近付け、声を潜めてこう言った。
「羽月って、最近藤堂君と仲いいじゃん」
「え? べ、別に……仲がいい訳じゃ……」
「そうなの?」
「………」
あれだけ庇ってもらったり、気にかけてもらっておいて……
仲良くなんかないと言ってしまっていいのか。
……いや。ダメだ。