それでも君が。




「あっ……ちょ、あ、晃ぁ……ダメ、だって……」


「ダメとか言ってんじゃねぇよ。アホか」


「や、あ、アホとか……言わない、でよっ……」


「アホとか言われて余計燃えるとか、変態ヤローだな」



──……。





いや


いやいやいや……!


ねじまがってる!


絶対違う!


私の知識に、こんな、こんなのない!


ていうか……!


よりによって男の方は、同じクラスの藤堂晃(トウドウ アキラ)君……だし。


あまり話したことはないけど、いつも違う女の子と遊んでるって有名な人だ。


私の目には、資料室の中の埃をかぶった机の上に寝転がる女の人に覆い被さる、藤堂君が映っていた。


すると、その彼が急に身体を起こし、自分のズボンのチャックに手を掛け始めた。


背中しか見えないとは言え……!


わーー!!!




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