それでも君が。




私が蒼君と会えたのは……



会えると思っていた日の、5日後だった。








「もうすっかりいいの? 身体」


「うん、もうすっかり」





澪ちゃんの問いかけに、笑顔で答える。



笑顔にしたつもりだったけど……なってなかったのかもしれない。



澪ちゃんは、神妙な顔つきで私を見つめた。



昼下がりの、カフェ。



店の中はクーラーが効いていて、少し寒いくらい。



夏休みだけあって、同年代の子達が多いみたいだった。



そんな中、楽しそうでないテーブルは、私達の所だけだ。




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