執事と共にお花見を。
「……っく」


ついに、涙がこぼれた。


「明日ありと、思う心の仇桜、夜半に嵐の、吹かぬものかは」


深い声色が謳いあげるその歌。

恵理夜は、彼が全てを理解していることを悟った。
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