ティッシュに涙と少しの残骸
「月下さんが助かったのは市原さんが守ってくれたからなんですよ」

視線を合わせたら柔らかく微笑んで続けてくれた。

「大型トレーラーがご両親の車を弾き飛ばして月下さんが乗っていた車に直撃したんです。事故原因は居眠り運転だったそうで…」
「そう…ですか」

トレーラーに潰された車はめちゃくちゃに大破して私たちの両親は即死だったと。あの時湊が後方確認したのを思い出して身震いをした。

「あの時、無理矢理左に寄せたっけ。どうしたのかなって思った瞬間すごい音がして…」

田村さんが私の手を握り小さく息を吐いた。

「リハビリ頑張りましょう。困ったことがあればいつでもナースコールしてくださいね」

優しい言葉にただ頷いた。
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