ティッシュに涙と少しの残骸
1年の時勉強は星流が付きっきりで教えてくれた。ひとつひとつ丁寧に解るまで。

「星流将来先生になれば?つぶれ揚げあんパンより教えるの上手いもん」
【やだ。絶対苦労しそうな職業だと思う】

つぶれ揚げあんパンとは数学教師の別名だ(星流と名付けた)
顔が脂ぎってて頬のブツブツが気持ち悪いメガネ小太りのおっさん(絶対独身だと思う)
教科書を閉じて階下にジュースとお菓子を取りに降りたらお母さんが帰って来ていた。

「星流ちゃん来てるんでしょ。夕飯もうすぐだから」

冷蔵庫からサイダーを出して洗いかごのグラスを掴む。

「やった♪オムライスだ」

部屋に早足で戻り星流の隣に座る。

「ご飯だって。食べてくでしょ?」
【ありがとう。これ可愛いね】

星流はネイルの本を開いて見ていた。あたしの趣味はネイルアートで暇さえあればつけ爪作成してる。

「星流にも作ってあげよっか?」

サイダーを飲みながらページを捲る。
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