妄想愛桜
妄想〜愛〜
私の妄想、いつからか止められなくなるほどの愛情が、胸を締め付ける。恥ずかしいほどの、妄想は、彼が歌うたび、笑うたび、あるフレーズを言うたび、私の愛は暴走して妄想では押さえ付けられなくなってる。
性欲との戦い。
なんでこんなに愛おしいのかは謎。
理由はいらない。
彼のすべてを感じるには会うことしかないのだろう。でも絶対会えない人だとは思わない。私はいつでも彼を捜す。
結婚してるからとか、考えなきゃいけないけど、彼に突然会ったら、私は、きっと抱かれたい。抱いてほしい。今だけの関係でもいいから抱きしめてほしい。そう願うだろう。そのために、私は主人と約束を交わした。
「彼に会えたら、浮気するから」
主人は、ホントに会えるなんて思ってないから
「あぁ、いいよ」と言う。
でも私は本気だ。彼の性欲のためだけに利用されても構わない。愛おしい。いや、彼にその気がなくても、抱いてくださいと願うだろう。
私の妄想はエッチで、膨らんでいくのは愛と性欲だけ、ただただ、いつか会える日を思って。






私が彼を好きになったのは小学4年生。
その時は純粋に「好き」で、愛情や性欲はなかった。愛情が芽生えたのは高校2年生の時行った初めてのコンサート。
そこで彼を見て、テレビとの差を思い知らされた。なんでこんなに素敵で、こんなに胸を締め付ける声なの?
どうして・・どうして、前から3列目、気付いて。
私という女がいること。こんなに愛してるってこと。目を見て、私に微笑んで、私のために歌って、愛しい人よ・・

でも性欲が芽生えたのは、ひどい失恋の後から。失恋した相手と、中途半端な関係を持って、そして残酷なほど苦しい、別れ・・・そんな時にせめて、心落ち着かせるのは彼の歌だけで、その好きな歌を口づさまれて、恋に落ちた私には、その歌を聞くたび捨てられた傷が開く。
でも、その後から必死に忘れようと、誰かに抱かれようと、自分を安く売り・・・でも出来なかったのは、捨てた彼以上の人はいないってわかってたから・・・
わかってるけど、忘れられない・・そんな想いは6年経った。その歌とともに・・・
そして、そんな私が捨てた彼以上だと思うのが彼で、それから私の性欲が壊れたように暴走していくのだ。
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