ヤクザに愛された女 壱


「…なんかあったら
そこら辺にいる奴に言え。」


そう言うと男は来た道を戻り始めた。


「………」


あたしはその背中が
見えなくなるまでボー然としていて、


見えなくなったら部屋に入った。


「………」


何もない部屋。


あるのはベッドと机だけ。



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