オトナな初恋
『―ッ!!』


関口主任を見ると、しまったって顔してた。


『見間違いじゃない?確かに俺もそうかな?って思って、つい焦ったけど…』


慌てて弁解する関口主任。


二人して見間違い?
そんな事あるのかな?




「………」


『あ、亜希ちゃん?』




「…そうかもしれませんね…」


『…え?』



「世の中にはそっくりな人が3人いるっていうし…あはっ…あまりにも似過ぎてびっくりしちゃいました。」


『亜希ちゃん…』



「や、やだなぁ。関口主任がそう言ったんですよ?」



『そ、うだけど…』



「大丈夫です。逢ったときに、聞いてみますから。」

『聞くって…?』



「だって、勘違いで疑うなんて、悪いじゃないですか。私は…信じてますから!」


そう言って笑ってみせた。
上手く笑えてたかわからないけど。




『そうだね…早坂に限って、そんな事あるわけないよね。俺も信じてやらなくちゃね。』



.
< 110 / 362 >

この作品をシェア

pagetop