オトナな初恋
『さて、そろそろ、みんな多田の店向かう頃だし、僕も行こうかな。
亜希ちゃんは?まだここにいる?』


「私も出ます。」

そろそろ電話来る頃かな?

一緒に立ち上がって、拓海さんから連絡がきてないか、携帯を見ながら、関口主任の後ろを歩く。


店の出口まであと少しという所で、関口主任が立ち止まった。


「どうかしました?」

顔を上げようとした途端、くるっと体を店内へ戻される。


「え?な、何??」

『い、いや…やっぱりまだ、ここで時間潰そうかなって…亜希ちゃんも、まだ連絡来てないよね?だったら来るまで、一緒に…』


「でも…」

と振り返った。

外を歩く人達が目に入る。




一組のカップルに目が釘付けになる。

















『た…く、みさん…?』






そのカップルの片割れは…


拓海さんだった…







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