オトナな初恋
『そういう事になるね。拓海の事だから、桜井さんが弁解しても聞く耳持たなかった。違うか?
桜井さんの目、すごく腫れてた。信じてもらえなくて、たくさん泣いたんだろうな。可哀相に。』



『お前が!そんな嘘つかなければそんな事になってないだろ!!』



『本当にそう?くだらない嫉妬で泣かせて…
今日だって倒れた桜井さんに何をしてやれた?
ただ突っ立って、見てただけだよな。』



『―ッ!!』



『偶然側にいた俺が桜井さんを受け止めた事が、気に食わなくて、意地になって放っておいた。違うか?』



『………』




『…図星のようだな。そんなんじゃ、到底女を幸せになんて出来ない。』







私のいないところで進められていく話。



今、出ていかないともっとこじれてしまう。



拓海さんと終わってしまう




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