オトナな初恋
ドアを開けた。

2人とも振り返って私を見る。


「木下常務、ご迷惑おかけしてすみませんでした。家に帰りたいので、鞄返して下さい。」


『待って。薬飲む為に何か食べないと。お粥でも作るからもう少し…』

「自分で出来ます!…だから…家に帰してください」


遮る形で言った私に少し驚いた顔の木下常務。




『じゃあ送るよ。ずっと寝てたから汗かいてるだろうし、冷えたら大変だから』



「いいえ。帰りも送らなくて結構ですから。
…拓海さん、送ってくれる?話がしたいの。」




ちゃんと、話をしなくちゃいけない。
険悪なままでいたくないの



『わかった。』








『桜井さん。僕も話したい事があるんだ。
大事な話だから、体調が良くなってから話し合う時間を作ってくれないか?』






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