オトナな初恋
『俺が常務の仕事をやってた事は誰も知らないんだし、気にすることはない。』



木下常務も関口主任も拓海さんの言葉に頷く。



良かった。これからも拓海さんとお仕事ができるんだ



『これから先、桜井さんの助けもいらないと拓海がいうなら、僕の専属秘書にしてあげるからいつでもおいで。』



「ひ、秘書なんて無理ですよ!」
『そんな日は一生来ないので、他を当たって下さい』




『…ふっ。冗談だよ。2人共ムキになるなよ。』



冗談と言われて、恥ずかしくなり下を向く。




『やっぱり僕、邪魔かな。電算部に戻ろうかな…。』


そういう関口主任の声は笑いを含んでる。
私達をからかってるんだ!





『最初から3人でスタートしたんだから、いてくれよ。』











私達が仕事を終える前に木下常務は荷物を持って、役員室へと移動した。








木下常務が来て、色々あったけど、乗り越えた私と拓海さんの距離はまたぐっと近づけたと思う。
この先もきっと何か起きたりするかもしれないけれど、2人で乗り越えていきたい。






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