オトナな初恋

検査薬

月曜日


木下常務が役員室へ移動して、野次馬達もいなくなり視線を気にせず仕事が出来るようになった。





仕事もぐんと量が減った。拓海さんが本来1人でこなしてたのを2人でやっているからなんだけど、少しだけ…忙しかった日が懐かしい。







「お昼行ってきます。」


『後から俺達も行くよ。』




食堂で、空いてる席に座ろうとしたとき、奈緒に声をかけられた。
耳元で話す奈緒。



『亜希。悪いんだけど、アレ持ってない?生理来ちゃってロッカーに取りに行ったら使い切ってたのか無くて…』



「いいよ!こないだ買って来たばかりだから、沢山あるし今すぐ取りに行こうか。」




『ありがと〜助かる!』





2人で更衣室へ行き奈緒にナプキンを何個か渡す。



『良かった〜コンビニまで行かなくちゃ行けないなって思ってたんだ。サンキュね。』


「うん。奈緒お昼はもう食べた?まだなら一緒にどう?拓海さん達も後から来るんだけど。」




『私はもう食べちゃったから。それより亜希、早坂主任と上手く戻ったようね』



そうだった!奈緒には相談乗ってもらってたくせに報告するの忘れてたっ!!




「うん!言うの遅くなったけど、お蔭さまで。奈緒が話聞いてくれて、私にアドバイスしてくれたお陰だよ!本当にありがとう!!」
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