オトナな初恋





『亜希ちゃん!こっち!』
食堂に戻ると関口主任に声をかけられた。隣には拓海さんが座っている。



『来てもいないからどうしたのかと思ってた。…着替えてきてたのか?もしかして、また振り返したか?』



心配そうに聞いてくる拓海さん。



「ううん。そんなんじゃないよ。ここ冷房強いから、念のために着替えてきただけ。」




本当は違うんだけど。関口主任もいるのに本当の事は言える訳無い。
…それより今は生理の事で頭がいっぱい。




『…どうした?やっぱり具合悪いんじゃ…』



「な、何でもないよ!!」



心配させちゃいけないよね普通にしてなくちゃ。
今は忘れよう。




























「お疲れ様でした。」



定時を迎えて私は席を立った。
やっぱり気になるから、ちゃんと調べておきたい。




『俺も終わったから一緒に…』




拓海さんも立ちあがる。




「お昼に奈緒と会って、これから予定入っちゃったんで、今日はごめんなさい」



『そうか。なんかまだ体調良くなさそうだし、無理するなよ。』




「う、うん。」




.
< 249 / 362 >

この作品をシェア

pagetop