オトナな初恋
「何に対してのごめんなの?」




『…出来てるかもしれないんだろ?それなのに…』










ああ…やっぱり…拓海さんは妊娠を望んでいないんだ。





「いいよ…だってホテルで拓海さんはやめようとしてくれてたのに、私が大丈夫なんて言ったからなんだし。…拓海さんは悪くないから!」





涙が出てきそうになって立ち上がった。




「…な、何か飲み物持ってくるねっ」








台所へ行こうとした私の腕を掴む拓海さん。






『まだ話の途中。座って俺の話聞いて?』









「…聞かなくてもわかるから…いらない。」






『わかるって何が?』






「もし…出来てても拓海さんには迷惑かけないから!それに…まだ、そうと決まった訳じゃないんだし。」




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