オトナな初恋
『こいつと一緒だと思ったから危険だと言ってるんだ!』




「ひどいっ!なんて事言うのよ!!拓海さんは遅くなったから送ってくれるって言ってくれてるのに!お兄ちゃん謝ってよっ!!」






手を振りほどき、お兄ちゃんを睨みながらそう言った





泣きそうな顔をする お兄ちゃんを見て、しまったと思う。
ここで泣かれたら大変!



でも…違ってて、お兄ちゃんは


『いいから…帰るぞ…』


そういって歩き出す。




いつもと違うお兄ちゃんを見て、少しだけ胸が痛んだ。






『亜希…俺の事はいいから、早くお兄さんと帰れ。』






「拓海さん…ごめんね。また明日ね!」








それだけ言ってお兄ちゃんの後を追った。









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