オトナな初恋
『一緒にご飯!そ、そうだな。確かに足りないな!急いで行ってくるよ!』





『そんな…悪いからいいです!すぐ失礼しますから』



『いいえ!ゆっくりしてて下さい!』




そういって走って家を飛び出していった。






『亜希、よかったの?』




「いいの。近くの商店街、もう閉まってるから、お兄ちゃんもしばらく戻って来ないし。いない方が話出来るでしょ?どうしたの?」








『私ね……昨日彼と別れたんだ…』









「え?な何で!?」







『色々あって。前にちらっと話したけど、私が忙しい彼に合わせて我慢してたじゃない?話しあって修復したかなって思ってたんだけど、やっぱりどこかぎこちなくなってて。』






「ま、また話し合っていけば…」




『ううん。変わらないよ。……彼ね、先輩に私との事相談とかしてたみたいでね。……その先輩って女の人で…その人と…』






泣いてしまった奈緒を抱きしめてあげることしか出来なかった。



.
< 312 / 362 >

この作品をシェア

pagetop