オトナな初恋
『初めてって…今までは?彼氏は?』


「彼氏はいませんでした…」


早坂主任は口開けて固まってる。


そんなに、あからさまに驚かなくたって。


『…そう…。』



俯く早坂主任をみて、
ズキンって胸が痛んだ。



「ひいてますよね?恋愛経験無いなんて…」


重い?それとも面倒だと思ってる?


だけど…



『いや、嬉しいよ。キスも、その先も、俺が教えてやるから覚悟しとけよ?』




「その先?……ッ!」

言って気付いてしまった私は、ボッって音が鳴ってるんじゃないかってくらい、真っ赤赤になってしまう。
そんな私を早坂主任はニヤリと笑って見てる。


『今日の所は何もしないから、泊まって行くか?』



泊まってくって…そんな事言われても…
歯ブラシは、鞄に携帯用入れてたから良いにしても…着替えは?寝るところは?


こんな事経験したこと無いからどうすれば??



『おい。聞いてんの?仕事してる時とは違って、よくボーっとしてるな。』


「は、はい聞こえてます!」


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