男は死んだのだ
ギイイイィィィィ......


扉が鈍い音をたてて開いた。


真っ暗すぎて何も見えない。


神様は前に進んだ。

真っ暗な真っ暗な闇の中へ。


ギイイイィィィィ......


俺が前に進むと、扉は自動的に閉まった。


なんで。

とか考えてる暇もなく神様は進んで行く。


そのうち、神様は立ち止まって


「ここ、どう思う?」

と振り向かずに言った。


え...。

「どうって。」


目が慣れてきて、周りが見えてきて、真実と困惑が見えてきた。


ナンダ?


目が見えてくると耳もだんだん集中して聞こえてくる。小さく聞こえるうごめきの声に気づく。


金属と金属がこすれる音。


一面を囲む鉄格子。

ここは、天国ナノカ?
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