男は死んだのだ
理由
神様はまだ、こっちを向かない。


俺はただただ訳が分からず、何も言えなかった。


神様はそっと口を開いた。


「これさ…世に言う、悪魔って奴~?」

...悪魔???悪魔ってあの、角が生えてたり牙が生えてたり、でっかいフォークみたいなの持ってたりする、あれか?


「悪魔...」ようやく絞り出したセリフも、どこか弱々しい。

「そう、悪魔だ!そんで...」と言いながら神様はこっちを向いて、俺に向かって指を指した。


「お前も多分、悪魔だ。」


は?




...全く、今日はついていない日だ。

訳分からないうちに死んだと思ったら、不法死者人とか言われて神様んとこ連れてかれて、何かと思えば俺を悪魔だなんて言いやがる。
本当、世の中どうなってんだ。
なんだ?次は大地震か?地球が滅びるとか?


混乱が混乱を呼ぶ。まさにそんな感じだった。


どこに、お前は悪魔だと言われて...しかも言われた相手が全知全能の神様で。

あ~はい分かりました、俺は悪魔なんですね。それで俺は地獄行きなんですか~?


なんて呑気に質問出来る奴がいるか。

バナナはおやつに入りますかー?の勢いでんな事言えるか。

長い間1人頭で会話していたみたいで、我に返った頃には、神様は暇そうにヤンキー座りをしていた。


いや 神様そこ頑張って。


神様はこっちの視線に気がついて、

「あ、迷走終わった?」と言いながら立ち上がった。


「まあ...まだ確実ではないんだがな?お前はこのままでは多分悪魔になる。ここでまた迷走すんのはよせよ?めんどくせーから!」


何て神だろう。


めんどくせーなんて神が言っていいんだろうか。


「ま、とにかくだ!悪魔にはなりたくないだろう?なら、俺の話をよく聞け!」

ゴクッ


これから俺はどうなるんだろうか。
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