飼わせてあげるよ【BL】
「実はさ、弟がアレルギーだって判って
飼えなくなっちゃったんだ……」
しょぼんとして言う彼。
そして続けて
「でもこれ買っちゃったし、
俺、首輪を着けてやるって行為に
憧れててさ、1度でいいから……」
駄目かな?
眉を下げて再度尋ねる彼に、
なにやら尻尾と耳の幻覚が見えた俺は
ついつい、うっかりと、了承してしまった
……今思えば、あれはまったくの幻影か
もしくは肉食獣の物だった。
そしてそれが、すべての始まりだった。