管理人C
誰が悪いとか、
生まれの境遇を呪うとかそのようなくだらない話ではなくて、

人は、
床に散乱するロープを平気で引っ掻き回して、

グチャグチャに絡めたあと、

その場所を物言わぬものたちに狂喜の表情で投げつけて去って行くのです。



物言わぬものたちは、知っていました。

世の中は、絡まってないたくさんのロープ
がたくさん重なっていて、一つずつ丁寧にそろえて、

ほぐしていけば、
全員が満足する空間が得られることを。


でも、それは未来永劫かないません。
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