管理人C
人は、私の話をさもつまらなそうに聞きます。


私は、肉屋で並べてある
くず肉と大差ない価値だからです。


くず肉でも、ある一定のまとまりになると話は変ってきます。


人は、使い捨てという言葉をこよなく愛しますから、

くず肉を大量に使い捨てることによって、


くず肉である自分が貴重なものだと錯覚して、
優越感を感じるのです。


気付いたら、腕には見えない糸が通っていて、人の意のままに動いています。


意のままに動かされているとき、糸電話のごとく、小声で人の歪んだ思いが
伝わってきまして、


人は、私が苦痛に歪む表情をディナーとして世を明かすのです。
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