藍色の砂
ボクは咲妃さんからすれば
ガキだから。
歳は8つも離れてる。
ボクと兄貴でも5つ差だから
兄貴にとっても
咲妃さんは3つ年上になる。
だけど、ボクたち兄弟は
おとり劣らず彼女に翻弄されてて。
待つ苦しみを同じように
与えられてて。
同じように、もがいてる。
ボクたちの始まりは、
あまりにも残酷で歪んだ世界。
“ 遅すぎた ” とか “ 早すぎた ” とか
後から何とでも言えるけど、
そんな簡単な感情ではない。
ポケットからふいに出された
ネックレスケース。
『買ったの?』
くわえ煙草に目を細めながら
兄貴は頷いた。
『プロポーズだかんな。一世一代の
勝負だよ。職業柄、指輪出来ないだ
ろ?だからネックレスに引っかけと
いた。』
握りしめてジッと見つめてる。