藍色の砂
重い足取りで
一番端の入り口から入る。
チラッと見えた光景に
立ち止まった。
店の前で花壇に腰掛け
待つ兄貴の姿。
咲妃さんの姿はない。
まだ待ってるのか…?
店はとっくに閉店してるはず。
思わず本屋から離れて
美容室に目を向けた。
明かりはついているものの、
スタッフの姿はない。
携帯を何度も耳から離し、
肩を落としてる。
気付けばボクは、
兄貴の目の前まで来ていた。
顔を上げた兄貴と
目が合って。
『いつまで居るんだよ…。』
寂しそうに笑う。
『ダメだ。話聞いてくんねぇ。』
空を仰ぎながら溜息をついた。
煙草をふかす仕草が
やけに大人びて見えて、
改めて年の差を感じる。